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Travel Sidewalk #3 
-ホテル滞在にプラスしたい旅先ガイド-

古より湧く温泉と密林の自然、
妻と息子を連れ出して、
サプライズな夏休み

特別なホテル滞在に彩りを添える、立ち寄りスポットを紹介。

「那須」編では、ファミリーで巡りたい定番にひとひねりを加えた場所を紹介。
家族に“サプライズ”を仕掛けたら、絶景続きの自然と温泉のゆったり気分、
未だ知らない那須の奥に出会った自分が、一番びっくりしたのだった。

子どもたちが待ちに待った、夏休み。宿題を見てあげたり昼の献立に四苦八苦したりと、手間と苦労が増える親たちも、我が子と濃密な時間を過ごすことができるひと時を、心のどこかで楽しみにしているもの。

「あと何回寝たら夏休み?」と息子は毎朝聞いてきた。純粋無垢な我が子の心の片隅にずっと留まるような、素敵な記憶を残してあげたい。私たち一家もまた、そんな思いを胸に秘めて那須高原へやってきたわけだ。

すがすがしい高原の景色と良質な温泉が湧き出る、日本有数の保養地「那須高原」は那須連山の南側に広がる高原地帯のことを指す。長い歴史を誇る「那須温泉郷」があり、「那須御用邸」があることでも有名な土地。牧場や遊園地といったレジャー施設が多いリゾートである。

東北自動車道の那須I.C.で降りると、カーナビは山麓地帯へと私たち一家を誘導する。家族のテンションも上がってきた。あじさいが鮮やかに咲き誇る那須街道をドライブして初夏の風物詩を楽しみ、その足で「チーズガーデン那須本店」へ。栃木県は北海道に次ぐ酪農県で、那須はその象徴的エリアだが、なかでもここは地元の新鮮な原料を用い、バラエティに富んだスイーツを取り揃える人気スポットだ。フィナンシェや焼き菓子、お店限定のロールケーキなどが充実し、妻は早速お土産のチョイスに頭を悩ませる。

イートインのできるカフェコーナーがあったので、定番の「御用邸チーズケーキ」と「NASU WHITE」をチョイス、しっとり濃厚なベイクドタイプと、なめらかで柔らかいレアチーズの対比を楽しむ。

那須高原は極上スイーツ天国。そういえばまだ「彼女」だった妻とのデートは必ずおいしいスイーツの店をふたりで開拓したもの。「ランチの前にもう一軒立ち寄ろうよ」と妻。

「森林ノ牧場」は、人懐っこいジャージー牛が草を食んだり、子牛たちがじゃれ合ったりと、高原らしい自然に囲まれた牧場。散歩した後はお目当てのスイーツタイム。

ログハウスのカフェでは、地元の島田農園とコラボしたという季節のヨーグルトシェイクを見つけ、思わずオーダー。ちなみに島田農園のルバーブはブルーボトルコーヒーのジャムやケーキなどに使用されている、知る人ぞ知る逸品。甘酸っぱいルバーブの風味とフレッシュなヨーグルトとの抜群のコンビネーションに極上のソフトクリームをトッピング。到着早々から、那須高原の食のレベルの高さに圧倒されっぱなしだ。

「じゃあ、冒険の時間だ」と息子をクルマに乗せ、まずは「那須渓流パーク」へ向かう。渓流釣りからゴーカート、バンジートランポリンやセグウェイ、水上ボールなどが楽しめるザ・レジャーランドだ。芝そりすべりのスピードが想像以上に速く、親子そろってスリルを楽しんだ。「ぜんぜん、平気!」と笑う息子に、「逞しくなったわね」と妻がつぶやいた。

次に訪れた「トレジャーストーンパーク」は、遊園地のアトラクションのような凝った内装が冒険気分をぐっと高めてくれた。

「クリスタルリバーに隠された『伝説のカギ』」の発見者になるべく川を発掘すると、水晶、アメジスト、メノウといったパワーストーンが見つかり、大人である私たち夫婦も声をあげてしまう面白さ。大量の宝石をバケツに入れ目を輝かせる息子の姿を見る限り、小さなサプライズは大成功といったところだ。

絶景を巡ろうと、茶臼岳に車を走らせる。途中で風情ある温泉街を通り過ぎ、「温泉神社」の鳥居の先に、草木ひとつとして生えない、荒涼とした山肌が見えた。「ボルケーノハイウェイ」はさらに山頂へと続き、やがて「那須ロープウェイ」が見えてきた。標高1390メートルの地点からは、1690メートルの9合目まで、約4分間の空中遊覧。

周囲の山々が折り重なる風景の反対側には、広々とした平原が地平線の奥へと消えてゆく幻想的な世界が広がっていた。「これが関東平野か……」と思わず見惚れる私の横で、「すごい景色!ねえ、ここに来てよかったね」と息子が無邪気な声をあげる。

保養所や別荘が点在する閑静な森林の中に「リゾートホテル ラフォーレ那須」は佇んでいる。チェックインを済ませ、温泉でリフレッシュしてから夕食を。那須高原の新鮮な食材を中心とし、和洋を織り交ぜた彩り豊かな味覚。

お腹が満たされた頃に、シェフからのサプライズが。自分の名前が入ったデザートプレートを前に、妻のスマートフォンを借りてアングルを変えながら何度もシャッターを切る7歳になったばかりの息子。「早く食べよう。まだ冒険は終わっていないよ」と私が言うと、彼は興奮気味に席に戻った。

そうして向かったのは「大田原市ふれあいの丘天文台」。夜は65cm反射望遠鏡が設置された本格的な天文館だ。月や惑星、星雲や星団の体験観測ができるほか、昼には太陽望遠鏡を用いて太陽の観望ができる施設だそうだ。こと座の一等星にして七夕のおりひめ星であるベガ、赤く輝くさそり座のアンタレス、ヘルクレス座にある球状星団「M13」などを観望、それらが何億年も前に放たれた光であること、赤い星よりも青白い星のほうが何倍も表面温度が高いことなどを天文員がレクチャーしてくれる。圧倒的な宇宙の神秘を前に、息子は無言で望遠鏡を覗き込むばかりだった。

ホテルの廊下まで漂う温泉の香りにつられるように、翌朝早くに再び大浴場へ向かう。白く濁った、那須らしい硫黄の湯。毎日通う地元の人がいるというほど泉質はすばらしく、さらに大きな窓の外には静寂の森が広がるという最高のセッティング。

朝食を済ませたあとは、フロントでウォーキングセット受け取り、大自然の中へと舞い戻ることに。那須高原特有の瑞々しいパワーを体いっぱいに受け止めると、心も体も完全に解きほぐされ、生まれ変わったような幸福感で満たされた。

昨日、茶臼岳に向かう途中に通過した「那須温泉」。その奥に鎮座する「温泉神社」は630年建立と伝えられるほど古く、境内のさらに奥に広がる、ゴツゴツとした岩肌が露出した「殺生石」と呼ばれる溶石の周辺は、ウォーキング路として整備されている。昨夜のロマンティックな星空散歩から一転して、地球が内に秘める強烈なパワーを肌に刻み込む息子。

私はふと「鹿の湯」に立ち寄ろう思い立った。殺生石の近くにある那須温泉の元湯は、松尾芭蕉「奥の細道」にも登場する名湯として知られる。明治から大正時代に建てられた情緒ある木造建築の中で、地中から噴き出したばかりのエネルギーに浸かり、旅の締めくくりにしようと思ったのだ。

帰宅してからしばらくのあいだ、衣服についた硫黄の香りがふわりと漂うたびに、私たちは楽しかった旅のことを思い出した。「これは地球の匂いなんだね」と息子。「次の夏休みはどこでなにをしようか?」と、私の気分は早くも高まっていた。

※この特集で掲載している内容は2020年8月12日時点での情報となります。

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